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排水トラップ とは

2022/06/05

#⽔回り

湯水を受ける器具の排水口と排水管を接続する器具の事を排水金具と言います。排水管を流れる水は一般に重力作用を利用して排出されます。給水と違い、排水しないときには管内は空の状態になります。排水管が接続される下水管には有害悪臭やゴキブリやねずみなどがおり、排水管を通って室内に逆流してくる恐れがあります。それを防ぐために設けられているのが「トラップ」です。「トラップ」内に一定の水を溜めておくことによって悪臭や虫などが室内に侵入してくることを防ぎます。その際に溜めておく水の事を”封水”と呼びます。封水深は5cm~10cm程度が適正で、トラップを二重に設けると二つのトラップの間に空気だまりを生じ、流水を阻害するため、「二重トラップは禁止」されています。

●トラップの必要条件
1,構造が簡単なこと。
2,排水自身の流入により排水路を洗浄し、流水面は平滑で、汚物が停滞しないもの。
3,封水を失いにくい構造であること。
4,可動部の作用によったり、隠された内部仕切りが封水を保ったりしないこと。
5,耐食性が長期にわたり確保できること。

●トラップの種類と構造
1,Pトラップ
最も理想的な形で、一般に広く使用されています。
2,Sトラップ
Pトラップに比べ自己サイホン作用を起こしやすく、封水を破るきらいがあります。このサイホン作用を防ぐために通気に配慮しなければならず、器具排水管の径をトラップの口径より大きくするなどといった工夫が求められます。
3,わんトラップ
別名「ベルトラップ」ともいわれ、トイレ・洗面所・浴室などの床排水、または台所流しに多く使用されています。排水能力が弱く詰まりやすいために清掃時などに目皿を外し、わんを取り外して排水することが多くあります。わんを元通りにしないとトラップ機能が失われますので注意が必要です。
4,Uトラップ
横走配管の途中に設ける場合や雨水用トラップとして使用されることがあります。流速を阻害する弱点があります。
5,ドラムトラップ
常に清掃をする必要があるため住宅向きではありません。しかし、P型・S型・U型に比べ。封水部に大量の水が溜められるため封水が破られにくい特徴があります。

●トラップ封水の破壊
1,自己サイホン作用
洗面器などの器具で満水された水が一気に排水される時、トラップ内の水は自己サイホン作用によって残らず排水管に吸引されやすい。この現象はSトラップの場合に特に多いです。
2,毛細管現象
トラップのあふれ部に頭髪・糸くずなどが引っかかって垂れ下がった状況になる時、毛細管作用で徐々に封水が破られることがあります。
3,蒸発
器具が永い期間使用されないで放置されていると、トラップ封水は自然に蒸発し空になります。賃貸マンションなどで空室が永く続くときは時々水を流すと良いでしょう。
4,吸引作用
トラップに接続されている近くの排水管が満水状態に流れ、管内に真空状態が発生した時、トラップ内の水は排水管内に吸収されることがあります。
5,はねだし作用
トラップに接続されている下流の排水管が満水状態に流れているときで、上流の排水管から多量の排水があった場合、中間の排水管内は正圧となり、その部分に接続される器具トラップ内の水が器外にはね出されることがあります。