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塩化ビニル管 とは

2023/11/26

#配管継⼿

塩化ビニル管(塩ビ管)は第二次世界大戦中の1936年(昭和11年)にドイツで実用化され、化学工場排水管や水道管として採用されました。それまで主流だった金属を武器に使用するための代用としての使用が始まりでした。日本においては1951年(昭和26年)に初めて塩ビ管が製造・販売されました。ちなみに弊社は1952年(昭和27年)の設立で、鉛管の販売からスタートしています。1954年(昭和29年)にはVP管がJIS規格に制定。1965年(昭和40年)にVU管がJIS規格へ。1967年(昭和42年)にはHI-VP(耐衝撃硬質ホポリ塩ビ管)の生産が開始。1984年(昭和59年)にはHT-VP(耐熱性硬質ポリ塩化ビニル管)がJIS規格に採用され、給湯分野へも塩ビ管が使われるようになりました。
塩化ビニルの素材は原油から作られるナフサを熱分解・分離精製して作られます。
したがって製品価格の上下は原油価格に左右される傾向があります。
過去にもオイルショック時などには大きく値上がりしたことがあります。

塩ビ管は軽量なので、運搬や施工時の取り扱いが非常に容易です。耐食性に優れることから、酸性土壌による腐食もなく汚水中の酸・アルカリにも影響されません。ただしシンナーなどの有機薬品には侵されますのでご注意ください。金属管のように錆びることがなく、管内面が滑らかでスムーズな水流を確保できます。

パイプと継手の接続には管専用の接着剤を使用します。接続箇所のパイプ外面と継手内面に適量の接着剤を塗布し接合します。TS継手やHI継手への接合は「TS工法」と言われ、継手の奥に行くほど先が細くなって(テーパー)います。接着時にはパイプが押し戻されるのでしばらくパイプを押さえている必要があります。DV継手やVU継手は排水用に使われる継手で、継手内面はテーパーはついておらず平行です。ただしDV継手にはVP管厚と同じ高さのストッパー、VU継手にはVU管厚と同じ高さのストッパーがついていますので突き当りまで挿入します。パイプ厚とストッパーの高さが違うと排水詰まりの原因になりやすいので同じものを使うのが望ましいです。VP管とVU管は外径は同じですが、VU管の厚みはVP管のおよそ半分となります。

現在日本の主な塩ビ管・継手製造メーカーは下記の通りです。
積水化学工業、クボタケミックス、旭有機材、アロン化成、ヴァンテック、東栄管機、日本プラスチック工業、前澤化成工業

パイプと継手の組み合わせは下記の通りですので用途に合わせてご使用ください。

VP管(給水の場合) → TS継手
HI-VP管 → HI継手
VP管(排水の場合) → DV継手
VU管(排水の場合) → VU継手
HT-VP管(給湯の場合) → HT継手
HT-VP管(高温排水の場合) → HTDV継手